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NPB各世代のKDランキングトップ10【2019年版】

プレミア12は見ていますか?・・・日本代表の奮闘が続いていますね。さて、前回は私が5ちゃんねるに立てたスレッドから、世代別安打数ランキングでした。第2回目となる今回は世代別ランキングの投手編です。今回は小松式ドネーション(KD)を中心に取り上げています。長いですが暇な方は是非ご一読を。

※最新版のデータは『データ保管室』からどうぞ!

 

1. 小松式ドネーション(KD)とその傾向について

まず今回のランキングを始める前に、小松式ドネーション(以下KD)という指標について紹介しなければなりません。ご存知の方はこの項を飛ばしても構いません(下線部だけ読むといいかも)。KDとは投手のチームへの貢献度を測る指標であり、以下の式で表されます。

 KD=投球回×3+(勝利+ホールド+セーブ)×10

これは2008年にパ・リーグ新人王を獲得し、2009年WBCにも選出された元オリックス・バファローズ、来季オリックス一軍投手コーチの小松聖氏が2011年に始めた社会貢献活動「ONEアウトドネーション」から生まれた指標です。その内容は、愛犬家である小松氏が現役生活において「1アウト獲得ごとに1,000円、勝利・ホールド・セーブするごとに10,000円」を愛犬保護団体へ寄付(ドネーション)するという意義深い活動でした。・・・のですが、その寄付金額が上式のKD×1,000円に相当し、さらに本来同等に評価することの難しかった先発投手・中継ぎ投手・抑え投手の貢献度を全て同じ土俵の上で比較する指標として有用であると(ネット上で)反響を呼んだことから、一部データサイトなどで指標として定着したのです。

次は、今シーズンの各投手のKDで傾向を見ていきましょう。投球回が評価項目に入っていることから、KDは良くも悪くもイニングイーターを評価する指標です。防御率が悪く勝ち星がなかなか付かなくても、先発として長いイニングを投げていればKDは伸びます。例えば、今年規定投球回ギリギリでパ・リーグ最優秀防御率を獲得したオリックスの山本由伸投手(投球回143.0回、8勝、防御率1.95、509KD)は、セ・リーグ防御率規定最下位のヤクルト小川投手(投球回159.2回、5勝、防御率4.57、529KD)よりKDは低くなります。

また、KDは先発投手と救援投手を同列に扱うことを可能にした指標ですが、通常は先発投手のKDの方が伸びやすい傾向にあります。サンプルとして、先発投手としてはイニングが少ない方だった先程の山本投手と、全てリリーフとして登板した阪神ドリス投手(56登板、15HP19S、防御率2.11、506KD)、DeNA三嶋投手(71登板、28HP0S、防御率4.33、498KD)の成績を比較してみましょう。3人のKDは同じくらいですが、同じKDを積み上げるのにかかる肉体的・精神的負担はおそらく中継ぎ投手の方が上だということが想像できます(分かりにくいですが、ここでの"負担"とは、先発投手として抜擢される能力を獲得するまでに必要な環境的・身体的なハードルではなく、あくまでシーズン中の試合の中での負担のことです)。山本投手と同じKDを積み上げるには、7月末まで抑え投手だったドリス投手のように登板数に対して大事な局面を任される割合が高い、信頼度の高いリリーフであるか、信頼度がより低ければ、70登板超えの三嶋投手のように多くの試合をこなさなければいけません。どちらも毎日のように待機させられるリリーフ投手にとっては大変なことです。また60登板を超えていても、日本ハム玉井投手(65登板、13HP0S、防御率2.61、316KD)のようにビハインドでの登板が多いと、KDは伸びません。それでも、先人(というには最近過ぎますが・・・)には素晴らしい投手がおり、2005年以降では元中日の浅尾投手が2011年に882KDを救援投手のシーズンKD最高記録としてマークしています(先発としてのシーズンKD最高記録は2011年の日本ハムダルビッシュ投手の876KD)。

以上を総括すると、先発投手は一シーズンあたり500~800KD、救援投手は300~800KDくらいを稼ぐ傾向にあると言えます。

何故ここまで長々と一シーズンあたりのKDの傾向を説明してきたかというと、名球会で入りの目安である200勝に代わる投手の達成目標のラインをKDで定めたいからです。今回調べた限りでは、今回のランキングに入るような優秀な投手の平均実働年数(プロ入りから引退まで)は約14年であり、この期間中に達成可能なKDが設定できれば理想的です。一方、野手に目を向けると、前回の世代別安打数トップ9に入るような野手の平均実働年数は約16年であり、名球会入りが2000本安打以上であることから、(結果として)年あたり約125安打を目処に設定されているようです。今シーズンの125安打以上が全員規定打席以上であることを考えると、投手も規定投球回以上の投手が14年間同じ成績を続けることで達成できる数字が良いと考えられます。先程の山本投手らの例と照らし合わせると、救援投手にとってはやや厳しい目標になってしまいますが、7000~8000KDくらい(一シーズンあたりおよそ500~570KD)が良さそうです。今度は歴代の達成者数から見てみます。野手の2000本安打は日米通算記録も含めると今まで57人が達成しています。一方、KDはイニングイーターが評価される指標であるため、昔の分業制の進んでいなかった時代の投手が高いKDを記録しており、仮に7000KDに基準を設けると達成者は100人を超えてしまいます。8000KDでも80人を超えます。このように、プロ野球史全体を見ると達成者のバランスが悪くなってしまいます。しかし、分業化が進みセーブが公式記録として制定された1974年以降のそれぞれの達成者を見ると、野手の2000本は32人、投手の8000KDは31人とほぼ一致します。このことから、8000KDを基準とするのが良さそうです。次の項からのランキングでは、8000KDを投手にとっての一つのゴールとして書いています。8000KDと2000本がほぼ釣り合うことから、4000KDを1000本、6000KDを1500本・・・というように2000KD区切りでランキングを見てみると、野手と同じように見れて面白いかもしれません。以上、多くの方にとっては見慣れない指標であるKDについての説明でした。

 

2. NPB各世代のKDランキングトップ10

KDについてある程度分かったところで、今回のランキングです。今回も前回と同様、来季投手最年長となる1978年世代から、今季の大卒一年目世代の1996年世代の投手についてKDで世代別ランキングを作成しました。前回は野手でしたので上位9人を調べましたが、今回はキリ良く10人で統一しています。

※毎度恒例データの説明:太字の世代の横は左から10人の合計KD、カッコ内にKDの内訳、平均防御率、年あたりのKDになります。年あたりのKDは10人の合計KDを合計実働期間で割ったのもで、活躍の持続度の高さを示します(300以上で高め)。選手名の横は、左から通算KD、カッコ内にKDの内訳、防御率、実働期間、40歳まで現役を続けた場合に8000KDを達成するのに必要な年あたりのKD(300を切るとペースが速め;実現可能性の高い選手のみ表示)になります。☆は日米通算の数字です。それではどうぞ!

 

1996年世代(23歳) 6434KD(67勝107H58S・1371.0回) 防御率 4.02 189.2KD/年

1髙橋光成 1275KD(24勝*0H*0S・345.0回)4.25 (2015-)
2石川直也 1211KD(*4勝47H24S・153.2回)3.40 (2015-)
3安樂智大 *595KD(*5勝*0H*0S・181.2回)4.01 (2015-)
4鈴木博志 *572KD(*4勝13H18S・*74.0回)4.38 (2018-)
5甲斐野央 *536KD(*2勝26H*8S・*58.2回)4.14 (2019-) 439KD/年
6岩下大輝 *496KD(*6勝*7H*0S・122.0回)3.84 (2015-)
7上茶谷大河*472KD(*7勝*0H*0S・134.0回)3.96 (2019-) 443KD/年
8田嶋大樹 *445KD(*9勝*0H*0S・118.1回)3.80 (2018-)
9R.マルティネス *427KD(*2勝14H*8S・*62.1回)4.04 (2017-)
10松本裕樹 *405KD(*4勝*0H*0S・121.2回)4.29 (2015-)

ここ数年続々と一軍に定着し始めた1996年世代
甲斐野、上茶谷の東洋大卒ドラ1ルーキーもランクイン
今後の活躍に期待
(2020/10/19訂正:8位田嶋大樹選手が抜けていました・・・申し訳ありませんでした。)

 

1995年世代(24歳) 14033KD(165勝183H145S・3034.1回) 防御率 3.53 305.1KD/年

1松井裕樹 3419KD(18勝53H139S・439.2回)2.62 (2014-) 287KD/年
2田口麗斗 2112KD(31勝14H**1S・550.2回)3.30 (2014-)
3二木康太 1732KD(25勝*0H**0S・494.0回)4.21 (2014-)
4山岡泰輔 1716KD(28勝*4H**0S・465.1回)3.79 (2017-) 393KD/年
5砂田毅樹 1313KD(*7勝50H**0S・247.2回)3.71 (2014-)
6モイネロ 1212KD(12勝62H**5S・140.2回)2.75 (2017-)
7東 克樹 *727KD(15勝*0H**0S・192.1回)2.71 (2018-)
8高橋 礼 *639KD(12勝*0H**0S・173.0回)3.28 (2018-)
9古川侑利 *589KD(*6勝*0H**0S・176.1回)4.85 (2014-)
10平良拳太郎*574KD(11勝*0H**0S・154.2回)4.25 (2014-)

1995年世代は松井裕樹を筆頭に、早くも一軍実績豊富な投手が揃う
東克樹、高橋礼と二年連続の新人王獲得も目前
他に大竹耕太郎(544KD)ら

 

1994年世代(25歳) 11542KD(184勝78H2S・2967.1回) 防御率 3.51 295.9KD/年

☆大谷翔平 2254KD(46勝*1H*0S・594.2回)2.59 (2013-) 383KD/年

1藤浪晋太郎2909KD(50勝*0H*0S・803.0回)3.25 (2013-) 340KD/年
2大谷翔平 2059KD(42勝*1H*0S・543.0回)2.52 (2013-2017)
3濵口遥大 1122KD(20勝*2H*0S・300.2回)3.56 (2017-)
4若松駿太 1112KD(18勝*1H*0S・307.1回)3.40 (2013-2018)
5柳 裕也 *963KD(14勝*0H*0S・274.1回)4.04 (2017-)
6小野泰己 *790KD(*9勝*5H*0S・216.2回)4.49 (2017-)
7黒木優太 *772KD(*7勝42H*2S・*87.1回)4.33 (2017-)
8笠原祥太郎*676KD(10勝*0H*0S・192.0回)4.17 (2017-)
9澤田圭佑 *586KD(*7勝25H*0S・*88.2回)3.45 (2017-)
10星 知弥 *553KD(*7勝*2H*0S・154.1回)4.90 (2017-)

藤浪が牽引しているはずの1994年世代
藤浪に限らず、ブレイク時の好成績が長続きしない選手も多く、もどかしい
他に床田寛樹(551KD)ら

 

1993年世代(26歳) 15839KD(258勝57H15S・4179.2回) 防御率 3.77 293.3KD/年

1武田翔太 3169KD(57勝*9H*2S・829.2回)3.30 (2012-) 346KD/年
2今永昇太 2014KD(36勝*4H*0S・538.0回)3.55 (2016-) 428KD/年
3上沢直之 1957KD(33勝*1H*0S・539.0回)3.36 (2012-)
4多和田真三1593KD(29勝*0H*0S・434.1回)4.17 (2016-)
5岡田明丈 1388KD(24勝*2H*0S・376.0回)4.36 (2016-)
6原 樹理 1299KD(14勝*1H*0S・383.0回)4.18 (2016-)
7釜田佳直 1279KD(21勝*2H*0S・349.2回)4.71 (2012-)
8青柳晃洋 1073KD(18勝*0S*0S・297.2回)3.20 (2016-)
9今村信貴 1047KD(15勝*1H*0S・295.2回)4.60 (2012-)
10フランスア1020KD(11勝37H13S・136.2回)2.24 (2018-) 499KD/年

各球団の若きエースが揃う1993年世代
その反面、怪我などで年ごとの調子の波に苦しむ選手も多く、今が勝負所といったところか
他に中川皓太(808KD)、C・C・メルセデス(767KD)ら

 

1992年世代(27歳) 19978KD(250勝234H284S・4099.1回) 防御率 3.34 350.5KD/年

1中﨑翔太 3246KD(18勝66H115S・418.2回)2.95 (2011-)
2山﨑康晃 3008KD(13勝36H163S・296.0回)2.34 (2015-) 384KD/年
3千賀滉大 2978KD(55勝20H**1S・739.1回)2.78 (2011-)
4有原航平 2660KD(52勝*1H**2S・703.1回)3.79 (2015-) 411KD/年
5石田健大 1823KD(24勝10H**0S・494.1回)3.35 (2015-)
6宮國椋丞 1628KD(21勝19H**1S・406.0回)3.48 (2011-)
7加藤貴之 1530KD(23勝*5H**0S・416.2回)3.78 (2016-)
8エスコバー1214KD(11勝53H**2S・184.2回)3.36 (2017-)
9酒居知史 *978KD(12勝21H**0S・216.0回)4.42 (2017-)
10薮田和樹 *913KD(21勝*3H**0S・224.1回)3.69 (2015-)

先発中継ぎ抑えが万遍なく揃う1992年世代
働き盛りで無茶な起用にも応え馬車馬の如く投げている選手も目立つが、大きな怪我だけは注意してほしい
他に高梨雄平(859KD)、山﨑福也(817KD)、宋家豪(685KD)ら

 

1991年世代(28歳) 23883KD(300勝374H129S・5284.1回) 防御率 3.38 302.3KD/年

☆菊池雄星 4317KD(79勝**0H*1S・1172.1回)3.14 (2010-) 307KD/年

1菊池雄星 3772KD(73勝**0H*1S・1010.2回)2.77 (2010-2018)
2今村 猛 3202KD(21勝114H36S・*497.1回)3.38 (2010-)
3大瀬良大地3129KD(52勝*24H*2S・*783.0回)3.38 (2014-) 406KD/年
4森 唯斗 2985KD(19勝*96H74S・*365.0回)2.84 (2014-) 418KD/年
5岩崎 優 1986KD(19勝*51H*0S・*428.2回)3.23 (2014-)
6岡田俊哉 1971KD(17勝*59H13S・*360.1回)3.27 (2010-)
7九里亜蓮 1952KD(29勝**6H*0S・*534.0回)3.96 (2014-)
8岩貞祐太 1696KD(26勝**0H*0S・*478.2回)3.74 (2014-)
9秋山拓巳 1639KD(27勝**0H*0S・*456.1回)3.94 (2010-)
10国吉佑樹 1551KD(17勝*24H*0S・*370.1回)3.86 (2010-)

菊池、大瀬良の左右のエースに精度の高い中継ぎ陣が名を連ねる1991年世代
菊池はメジャーでもイニングは稼げているが、今後順応していけるか
他に高梨裕稔(1547KD)、平井克典(1251KD)、近藤大亮(1147KD)、石川柊太(976KD)ら

 

1990年世代(29歳) 29034KD(437勝256H98S・7041.1回) 防御率 3.45 354.1KD/年

1西 勇輝 5035KD(84勝**1H*1S・1391.2回)3.25 (2009-) 270KD/年
2則本昂大 4389KD(80勝**0H*0S・1196.1回)3.05 (2013-) 329KD/年
3小川泰弘 3672KD(65勝**1H*0S・1004.0回)3.51 (2013-) 394KD/年
4辛島 航 3033KD(48勝**8H*1S・*821.0回)3.95 (2009-)
5又吉克樹 2602KD(34勝103H*2S・*404.0回)3.12 (2014-)
6西野勇士 2512KD(18勝*23H88S・*407.1回)3.23 (2009-)
7松葉貴大 2053KD(27勝**0H*0S・*594.1回)3.92 (2013-)
8東浜 巨 1976KD(40勝**0H*0S・*525.1回)3.32 (2013-)
9三嶋一輝 1971KD(25勝*39H*0S・*443.2回)4.67 (2013-)
10一岡竜司 1791KD(16勝*81H*6S・*253.2回)2.55 (2012-)

来季30歳になる則本、西が引っ張る1990年世代
分業化が加速する現代野球では、30歳までに80勝超えというのが200勝への最低ラインだろうか
他に福谷浩司(1645KD)、鍵谷陽平(1580KD)、中田廉(1292KD)ら

 

1989年世代(30歳) 30389KD(384勝514H192S・6496.1回) 防御率 3.32 326.8KD/年

1菅野智之 4538KD(87勝**0H*0S・1222.2回)2.36 (2013-) 347KD/年
2唐川侑己 4494KD(71勝*19H*0S・1198.0回)3.79 (2008-) 351KD/年
3益田直也 3886KD(23勝140H88S・*458.2回)2.98 (2012-) 412KD/年
4野村祐輔 3820KD(71勝**0H*0S・1036.2回)3.38 (2012-) 418KD/年
5田島慎二 3237KD(22勝*97H75S・*432.1回)3.46 (2012-)
6岩嵜 翔 2654KD(28勝*72H*5S・*534.2回)3.32 (2008-)
7三上朋也 2195KD(*8勝111H23S・*258.1回)3.03 (2014-)
8由  規 1923KD(32勝**0H*0S・*534.1回)3.66 (2008-)
9藤岡貴裕 1824KD(21勝*16H*1S・*484.2回)4.16 (2012-)
10武隈祥太 1818KD(21勝*59H*1S・*336.0回)3.80 (2008-)

高卒ビッグ3の唐川が牽引していた1989年世代だが、今年KD首位の座を菅野に明け渡した
200登板、1000イニングを超える投手が多くなり、衰えが目立つ選手も増えているが、ここからが踏ん張りどころ
他に吉田一将(1648KD)、デビッド・ブキャナン(1501KD)、嘉弥真新也(1383KD)ら

 

1988年世代(31歳) 36666KD(513勝279H297S・8592.0回) 防御率 3.02(1位) 447.1KD/年(1位)

☆田中将大 8734KD(174勝*0H*3S・2321.1回)2.93 (2007-) 2018年達成
☆前田健太 7886KD(144勝*9H*6S・2098.2回)2.80 (2007-) *13KD/年

1前田健太 5499KD(97勝*0H**0S・1509.2回)2.39 (2007-2015)
2田中将大 4965KD(99勝*0H**3S・1315.0回)2.30 (2007-2013)
3澤村拓一 4212KD(47勝50H*74S・*834.0回)2.74 (2011-) 421KD/年
4大野雄大 3749KD(58勝*2H**0S・1049.2回)3.31 (2011-)
5吉川光夫 3730KD(55勝*3H**3S・1040.0回)3.91 (2007-)
6増田達至 3250KD(20勝85H103S・*390.0回)2.82 (2013-)
7石川 歩 3161KD(56勝*5H**0S・*850.1回)3.45 (2014-)
8塩見貴洋 2769KD(42勝*0H**0S・*783.0回)3.67 (2011-)
9石山泰稚 2760KD(20勝60H*55S・*470.0回)3.47 (2013-)
10秋吉 亮 2571KD(19勝74H*59S・*350.1回)2.72 (2014-)

平均防御率1位、年あたりKD1位と今のところ非の打ち所がないあの1988年世代
福山博之(2221KD)、マイルズ・マイコラス(1584KD)ら実績豊富な選手がトップ10から漏れるほどの陣容
マー君だけでなく、マエケンも200勝を超えるまで現役を続けてほしい
他には13年前に夏の甲子園決勝戦で死闘を繰り広げた世代の代表、斎藤佑樹(1244KD)ら

 

1987年世代(32歳) 25064KD(296勝365H226S・5398.0回) 防御率 3.76 313.3KD/年

1山口 俊 5251KD(64勝25H112S・1080.1回)3.35 (2006-) 344KD/年
2野上亮磨 3697KD(58勝11H**3S・*992.1回)4.07 (2009-)
3十亀 剣 3197KD(51勝13H**3S・*842.1回)3.94 (2012-)
4村中恭兵 2936KD(46勝*6H**0S・*805.1回)4.30 (2006-)
5福井優也 2025KD(32勝*0H**0S・*568.1回)4.54 (2011-)
6R.ドリス 1988KD(13勝28H*96S・*206.0回)2.49 (2016-)
7J.ジャクソン 1568KD(10勝92H**2S・*176.0回)2.10 (2016-2018)
8海田智行 1508KD(*6勝54H**0S・*302.2回)3.45 (2012-)
9祖父江大輔1456KD(*7勝54H**3S・*272.0回)3.08 (2014-)
10パットン 1438KD(*9勝82H**7S・*152.2回)3.24 (2017-)

山口俊が先導する1987年世代は、防御率が悪い投手が目立つやや投手不足の年
村中や戸村健次(1315KD)など大卒でも10年目となり、戦力外を食らってしまう選手も増え始める
投手は野手より選手生命が短い傾向にあるが、残った選手にはできるだけ長く現役生活を続けてほしい
他に片山博視(1353KD)、齊藤悠葵(1115KD)ら

 

1986年世代(33歳) 31665KD(433勝423H78S・7557.2回) 防御率 3.37 340.6KD/年

☆ダルビッシュ有8528KD(156勝**1H*0S・2319.1回)2.71 (2005-) 2019年達成

1涌井秀章 8807KD(133勝*16H37S・2315.2回)3.51 (2005-) 2018年達成
2ダルビッシュ有4745KD(*93勝**1H*0S・1268.1回)1.99 (2005-2011)
3美馬 学 3522KD(*51勝**5H*0S・*987.1回)3.82 (2011-)
4井納翔一 3005KD(*44勝*10H*1S・*818.1回)3.94 (2013-)
5森福允彦 2762KD(*17勝134H18S・*357.1回)2.59 (2007-)
6榎田大樹 2407KD(*28勝*60H*3S・*499.0回)4.11 (2011-)
7佐藤達也 2197KD(*11勝109H14S・*285.2回)2.71 (2012-2018)
8東野 峻 2029KD(*32勝**2H*2S・*556.1回)3.43 (2005-2015)
9須田幸太 1467KD(*16勝*37H*1S・*309.0回)4.81 (2011-2018)
10久古健太郎1072KD(**8勝*49H*2S・*160.2回)4.20 (2011-2018)

既に8000KDを達成しているダルビッシュ、涌井が力強く引っ張る1986年世代
久古の次が上野大樹(917KD)と1000KDを切る投手不足の世代にしては各指標で中位以上と奮闘している
ダルビッシュ、涌井には10000KDを是非達成してもらいたい

 

1985年世代(34歳) 29725KD(336勝679H143S・6048.1回) 防御率 3.37 265.4KD/年

1成瀬善久 5663KD(96勝**0H*0S・1567.2回)3.43 (2004-)
2宮西尚生 5439KD(33勝337H*3S・*569.2回)2.34 (2008-) 427KD/年
3西村健太朗4217KD(38勝*77H81S・*752.1回)3.21 (2004-2018)
4内 竜也 2604KD(20勝*87H56S・*324.2回)3.33 (2004-)
5チェン・ウェイン 2462KD(36勝*14H*1S・*650.2回)2.59 (2004-2011)
6高崎健太郎2219KD(25勝*11H*1S・*616.1回)4.22 (2007-2017)
7加賀 繁 2029KD(12勝*72H*1S・*393.0回)4.03 (2010-2018)
8Rバンデンハーク1860KD(41勝**0H*0S・*483.1回)3.50 (2015-)
9桑原謙太朗1809KD(15勝*76H*0S・*299.2回)3.48 (2008-)
10篠田純平 1423KD(20勝**5H*0S・*391.0回)4.24 (2008-2015)

引退選手も多くなり、ベテランと呼ばれることも多くなってきた1985年世代
来季は12年連続50試合登板の宮西が世代トップの座を狙う
他に山本哲哉(1392KD)、岡本洋介(1374KD)、山中浩史(1246KD)ら

 

1984年世代(35歳) 40619KD(545勝663H236S・8726.1回) 防御率 3.03(2位) 402.2KD/年(2位)

☆牧田和久 4209KD(*53勝*56H*25S・*956.1回)2.93 (2011-)

1岸 孝之 7110KD(125勝**0H**1S・1950.0回)3.02 (2007-) 178KD/年
2増井浩俊 5356KD(*36勝152H163S・*615.1回)2.85 (2010-) 529KD/年
3吉見一起 4808KD(*89勝*11H**0S・1269.1回)2.91 (2006-)
4浅尾拓也 4126KD(*38勝200H*23S・*505.1回)2.42 (2007-2018)
5牧田和久 4084KD(*53勝*54H*25S・*921.1回)2.83 (2011-2017)
6B.ディクソン 3290KD(*49勝**5H*18S・*856.2回)3.32 (2013-)
7谷元圭介 3048KD(*26勝121H**6S・*506.0回)3.65 (2009-)
8大隣憲司 3024KD(*52勝**0H**0S・*834.2回)3.36 (2007-2018)
9大谷智久 2946KD(*20勝120H**0S・*515.1回)3.67 (2010-)
10K.ジョンソン 2827KD(*57勝**0H**0S・*752.1回)2.54 (2015-)

大学・社会人卒の仕事人タイプの選手が目立つ1984年世代
どの指標でも上位であり、リーグ優勝に貢献した選手が多いのも頷ける
他に永井怜(2817KD)、藤岡好明(2048KD)、フランク・ハーマン(1387KD)ら

 

1983年世代(36歳) 49395KD(2位)(597勝983H334S・10085.0回) 防御率 3.40 333.7KD/年

☆平野佳寿 7312KD(*57勝186H160S・1094.0回)3.14 (2006-) 172KD/年

1金子千尋 7206KD(128勝**7H**5S・1935.1回)2.97 (2005-) 199KD/年
2平野佳寿 6354KD(*48勝139H156S・*974.2回)3.10 (2006-2017)
3大竹 寛 6216KD(101勝**9H*17S・1648.2回)3.79 (2002-)
4山口鉄也 5459KD(*52勝273H*29S・*639.2回)2.34 (2006-2018)
5青山浩二 4864KD(*40勝159H*45S・*818.0回)3.66 (2006-)
6寺原隼人 4695KD(*73勝*12H*23S・1205.0回)3.88 (2002-2019)
7岩田 稔 4049KD(*59勝**0H**0S・1153.0回)3.33 (2006-)
8マシソン 3843KD(*27勝174H*54S・*431.0回)2.46 (2012-2019)
9近藤一樹 3620KD(*43勝*69H**3S・*823.1回)4.49 (2002-)
10髙橋聡文 3059KD(*26勝141H**2S・*456.1回)3.25 (2002-)

合計KD2位と全体的にレベルが高いが、特にホールド数がダントツのトップと質の高い中継ぎ陣を揃える
11位以下にも林昌範(3038KD)、トニー・バーネット(2519KD)らが名を連ねる
来季37歳だが引退選手が比較的少なく、未だにチームに欠かせない役割を担っている投手も多い
平野、金子の元オリックス勢には8000KD達成に大いに期待したい

 

1982年世代(37歳) 32931KD(446勝628H18S・7337.0回) 防御率 3.50 267.2KD/年

1内海哲也 7257KD(133勝**2H*0S・1969.0回)3.21 (2004-) 248KD/年
2中田賢一 5789KD(100勝*16H*1S・1539.2回)3.72 (2005-)
3攝津 正 4721KD(*79勝*73H*1S・1063.2回)2.98 (2009-2018)
4松岡健一 3425KD(*32勝127H*4S・*598.1回)3.78 (2005-2018)
5押本健彦 3199KD(*33勝111H*4S・*573.0回)3.75 (2004-2014)
6香月良太 2101KD(*18勝*77H*3S・*373.2回)3.88 (2004-2016)
7梅津智弘 1694KD(**8勝*76H*2S・*278.0回)3.76 (2005-2015)
8比嘉幹貴 1605KD(*18勝*62H*2S・*261.2回)2.89 (2010-)
9伊藤義弘 1597KD(**6勝*71H*1S・*272.1回)3.83 (2008-2016)
10坂元弥太郎1543KD(*19勝*13H*0S・*407.2回)4.37 (2001-2013)

合計登板数3位、ホールド数4位と中継ぎが多めで合計KDが伸び切らなかった1982年世代
松岡、押本は400登板を超えているが4000KDにも届かず、中継ぎ一本でKDを伸ばす難しさを感じる
近年は不振気味の内海、中田も新しいチームで一念発起しもうひと活躍してほしい
他に一場靖弘(1456KD)、ボビー・ケッペル(1370KD)、呉昇桓(1368KD)ら

 

1981年世代(38歳) 36013KD(454勝322H487S・7794.1回) 防御率 3.24 307.8KD/年

☆岩隈久志 8994KD(170勝*0H**2S・2424.2回)3.31 (2000-) 2015年達成

1メッセンジャー 5809KD(*98勝*1H**0S・1606.1回)3.13 (2010-2019)
2岩隈久志 5693KD(107勝*0H**0S・1541.0回)3.25 (2000-2011,2019-)
3サファテ 4396KD(*27勝48H234S・*435.1回)1.57 (2011-)
4朝倉健太 4099KD(*65勝*2H**1S・1139.2回)4.11 (2000-2015)
5岸田 護 4060KD(*44勝63H*63S・*786.2回)2.99 (2006-2019)
6馬原孝浩 3962KD(*23勝47H182S・*480.2回)2.83 (2004-2015)
7川島 亮 2153KD(*38勝*1H**0S・*587.2回)3.66 (2004-2012)
8石井裕也 2044KD(*19勝83H**6S・*321.1回)3.05 (2005-2018)
9渡辺 亮 1904KD(*15勝60H**0S・*384.2回)2.64 (2006-2015)
10中山慎也 1893KD(*18勝17H**1S・*511.0回)3.82 (2006-2015)

メジャーでも大活躍した岩隈が率いていた1981年世代
他にも優秀な投手が揃うが、この世代の注目はメッセとサファテ
30歳前後でNPB入りする外国人投手にとってKDを伸ばすのは至難の業であり、先発で6000KD近くのメッセ、抑えで4000KD超えのサファテはレジェンドと言っていい
他にはこの指標の発案者、小松聖(1818KD)ら

 

1980年世代(39歳) 55169KD(1位)(821勝514H517S・12216.0回) 防御率 3.19(3位) 367.8KD/年(3位)

☆松坂大輔 8514KD(170勝**3H**2S・2254.2回)3.53 (1999-) 2014年達成
☆藤川球児 7496KD(*60勝163H242S・*948.2回)2.13 (1999-)
☆和田 毅 6792KD(135勝**0H**0S・1814.0回)3.15 (2003-)

1杉内俊哉 7694KD(142勝**0H**0S・2091.1回)2.95 (2002-2018)
2藤川球児 7386KD(*59勝162H241S・*922.0回)2.02 (1999-2012,2016-)
3和田 毅 6437KD(130勝**0H**0S・1712.1回)3.13 (2003-2011,2016-)
4久保康友 5851KD(*97勝*20H**6S・1540.1回)3.70 (2005-2017)
5松坂大輔 5543KD(114勝**0H**1S・1464.1回)3.04 (1999-2006,2015-)
6館山昌平 5366KD(*85勝*24H*10S・1392.0回)3.32 (2003-2019)
7永川勝浩 4566KD(*38勝*79H165S・*582.0回)3.46 (2003-2019)
8久保裕也 4315KD(*53勝112H*37S・*765.0回)3.42 (2003-)
9木佐貫洋 4125KD(*62勝**0H*10S・1135.0回)3.76 (2003-2015)
10久保田智之3886KD(*41勝117H*47S・*612.0回)3.16 (2003-2014)

21年前に世間を席巻した松坂世代は、その松坂を筆頭にプロでも大活躍
合計勝利数はダントツの1位、セーブ数も1位、さらに唯一の500勝500H500Sを達成し見事合計KD1位に輝いた
名球会入りがいないところだけがネックだったが、今季正式に抑えに復帰した藤川が達成してくれそう
他にも甲子園を賑わせた新垣渚(3872KD)、多田野数人(1200KD)らがプロ入り後も活躍している

 

1979年世代(40歳) 41723KD(3位)(664勝241H87S・10458.0回) 防御率 3.58 328.5KD/年

☆五十嵐亮太*5887KD(*70勝167H70S・*939.0回)3.20 (1998-)
☆井川 慶 *5338KD(*95勝**0H*1S・1459.1回)3.38 (1998-2015)

1石川雅規 10124KD(171勝**3H*0S・2794.2回)3.87 (2002-) 2015年達成
2能見篤史 *6587KD(103勝*47H*1S・1692.1回)3.32 (2005-)
3五十嵐亮太*5578KD(*65勝163H70S・*866.0回)2.93 (1998-2009,2013-)
4帆足和幸 *5139KD(*90勝**1H*1S・1406.1回)3.90 (2001-2015)
5井川 慶 *5103KD(*93勝**0H*1S・1387.2回)3.21 (1998-2006,2012-2015)
6ホールトン*2995KD(*63勝**0H*6S・*768.1回)3.20 (2008-2013)
7大沼幸二 *1834KD(*18勝*25H*6S・*448.0回)4.98 (2001-2012)
8田中祐貴 *1746KD(*28勝**7H*1S・*462.0回)3.72 (1998-2010)
9C.ルイス *1333KD(*26勝**1H*0S・*354.1回)2.82 (2008-2009)
10林 昌樹 *1284KD(**7勝*37H*1S・*278.0回)4.14 (1998-2011)

1979年世代は野手同様に層が薄く谷間の世代…と思いきや合計勝利数2位と優秀な世代
上位5名が5000KD超えと少数精鋭の活躍で合計KDも3位まで登りつめている
特に石川は21世紀以降の投手では初の通算2500投球回、10000KD超えを果たしており、石川の成績をもとに名球会の基準を考え直したいくらいである
他にマイク・シュルツ(1259KD)ら

 

1978年世代(41歳) 38659KD(511勝353H256S・9153.0回) 防御率 3.70 272.2KD/年

1小林宏之 5242KD(75勝*31H*29S・1297.1回)3.57 (1997-2012,2014)
2山井大介 4812KD(62勝*32H*20S・1224.0回)3.72 (2002-)
3武田 久 4749KD(31勝107H167S・*566.1回)2.61 (2003-2017)
4武田 勝 4708KD(82勝*15H**1S・1242.2回)3.02 (2006-2016)
5Jスタンリッジ 4392KD(75勝**1H**0S・1210.2回)3.31 (2007-2008,2010-2017)
6吉見祐治 3581KD(44勝*12H**0S・1007.0回)4.84 (2001-2014)
7小山伸一郎3197KD(28勝*84H*36S・*572.1回)3.87 (1997-2015)
8山本省吾 2760KD(40勝*11H**2S・*743.1回)4.41 (2001-2013)
9Dゴンザレス 2654KD(45勝**6H**0S・*714.2回)3.55 (2004-2013)
10加藤康介 2564KD(29勝*54H**1S・*574.2回)4.42 (2001-2015)

今季まさかの最年長となった山井の1978年世代
役割の異なる武田久・武田勝が近い貢献度になるのもKDの面白さ
他に前川勝彦(2147KD)、有銘兼久(2116KD)ら

 

3. 番外編

 現役選手の該当世代については以上です。1979年世代の奮闘ぶりに驚いた方も多いのではないでしょうか。それでは今回も1973年まで調べていますので、見ていきましょう。

 

1977年世代(42歳) 31361KD(421勝456H211S・6827.0回) 防御率 3.59 235.8KD/年

1藤井秀悟 5240KD(83勝**2H*0S・1463.1回)3.77 (2000-2014)
2安藤優也 5003KD(77勝*76H11S・1121.0回)3.56 (2002-2017)
3斉藤和巳 3639KD(79勝**0H*0S・*949.2回)3.33 (1996-2010)
4長谷川昌幸3211KD(42勝**9H*0S・*900.1回)4.44 (1996-2011)
5木塚敦志 2857KD(35勝*88H24S・*462.1回)3.35 (2000-2010)
6ファルケンボーグ2534KD(13勝*97H64S・*264.2回)1.70 (2009-2014)
7加藤武治 2233KD(30勝*48H*9S・*454.1回)3.61 (2003-2011)
8星野智樹 2227KD(14勝105H*3S・*335.2回)3.91 (1999-2013)
9石井弘寿 2210KD(27勝*11H55S・*426.2回)2.66 (1996-2011)
10横山道哉 2207KD(21勝*20H45S・*449.0回)3.89 (1996-2009)

1977年世代は年あたりKDが集計期間中(1973年~1996年)ワースト2位という投手不足世代
プロ生活の晩年はリハビリに費やした選手も多く、持続的に成績を残す難しさを感じる
他に江尻慎太郎(2145KD)ら

 

1976年世代(43歳) 39963KD(542勝397H255S・9341.0回) 防御率 3.78 273.7KD/年

☆福盛和男 3537KD(41勝*17H*82S・*712.1回)3.74 (1995-2010)

1福原 忍 6315KD(83勝118H*29S・1337.1回)3.49 (1999-2016)
2渡辺俊介 5615KD(87勝**1H**0S・1578.1回)3.65 (2001-2013)
3金村 曉 5198KD(89勝**0H**2S・1429.1回)3.89 (1995-2010)
4パウエル 4162KD(69勝**0H**0S・1157.1回)3.97 (2001-2008)
5横山竜士 4092KD(46勝110H*17S・*787.1回)3.42 (1995-2014)
6許 銘傑 3555KD(49勝*39H**2S・*885.0回)4.20 (2000-2013)
7福盛和男 3525KD(41勝*17H*82S・*708.1回)3.65 (1995-2007,2009-2010)
8山村宏樹 2544KD(31勝*20H**2S・*671.1回)5.01 (1995-2012)
9篠原貴行 2516KD(33勝*61H*17S・*468.2回)3.28 (1998-2013)
10マイケル中村 2441KD(14勝*31H104S・*317.0回)2.61 (2005-2012)

金村→渡辺俊→福原とKD首位が綺麗に移り変わってきた1976年世代
中でも福原は35歳になる年から本格的にリリーフに転向し5年連続50登板を達成、見事世代トップの座に輝いた
他に小笠原孝(2418KD)、林昌勇(2299KD)ら

 

1975年世代(44歳) 47032KD(728勝333H172S・11567.0回) 防御率 3.50 324.4KD/年

☆上原浩治 9853KD(134勝104H128S・2064.1回)2.94 (1999-2019) 2014年達成
☆川上憲伸 7204KD(125勝**1H**2S・1974.2回)3.37 (1998-2015)
☆髙橋尚成 6135KD(*93勝*18H*25S・1591.2回)3.82 (2000-2015)
☆岡島秀樹 5660KD(*55勝158H*56S・*990.0回)3.16 (1994-2015)
☆大家友和 4445KD(*59勝**1H**0S・1281.2回)4.42 (1994-2011)
☆建山義紀 3730KD(*38勝*88H*28S・*730.0回)3.62 (1999-2012,2014)

1上原浩治 6431KD(112勝23H33S・1583.2回)3.02 (1999-2008,2018-2019)
2川上憲伸 6383KD(117勝*1H*1S・1731.0回)3.24 (1998-2008,2012-2015)
3清水直行 6082KD(105勝*0H*0S・1677.1回)4.16 (2000-2012)
4小野晋吾 5225LD(*85勝10H*0S・1425.0回)3.68 (1994-2013)
5髙橋尚成 5035KD(*79勝*5H15S・1348.1回)3.79 (2000-2009,2014-2015)
6平井正史 4398KD(*63勝84H41S・*839.1回)3.31 (1994-2014)
7岡島秀樹 3839KD(*38勝74H50S・*739.2回)3.19 (1994-2006,2012,2014-2015)
8建山義紀 3467KD(*35勝84H27S・*669.0回)3.43 (1999-2010,2014)
9Sグライシンガー3295KD(*64勝*0H*0S・*885.0回)3.16 (2007-2014)
10吉武真太郎2877KD(*30勝52H*5S・*669.0回)3.81 (1994-2008)

史上最も多くの投手がメジャーに挑戦した1975年世代
息の長い選手が多く、合計KDは日米通算にすれば松坂世代に次ぐ数値になる最強世代候補の一つ
上原が最後の一人として現役を続けていたが、今季遂に長い現役生活にピリオドを打った
他にドミンゴ・グスマン(2057KD)ら

 

1974年世代(45歳) 41478KD(510勝362H751S・8416.0回) 防御率 3.51 305.0KD/年

☆黒田博樹 12062KD(203勝*0H**1S・3340.2回)3.51 (1997-2016) 2011年達成
☆小林雅英 *4793KD(*40勝*6H234S・*664.1回)3.14 (1999-2011)

1岩瀬仁紀 8435KD(*59勝*82H407S・*985.0回)2.31 (1999-2018) 2017年達成
2黒田博樹 7315KD(124勝**0H**1S・2021.2回)3.55 (1997-2007,2015-2016)
3野口茂樹 5087KD(*81勝**4H**2S・1405.2回)3.69 (1993-2008)
4小林雅英 4477KD(*36勝**4H228S・*599.0回)2.93 (1999-2007,2010-2011)
5B.シコースキー 3310KD(*36勝*54H*58S・*606.2回)3.10 (2001-2005,2007-2011,2013)
6森 慎二 3069KD(*44勝*17H*50S・*653.0回)3.39 (1997-2005)
7星野順治 2708KD(*50勝**1H**0S・*732.2回)4.26 (1998-2008)
8岡本真也 2538KD(*32勝*92H**2S・*426.0回)3.21 (2001-2009,2011)
9菊地原毅 2429KD(*15勝107H**3S・*393.0回)4.51 (1992-2013)
10戸叶 尚 2110KD(*32勝**1H**0S・*593.1回)4.72 (1993-2006)

1974年世代は岩瀬、黒田と名球会入りを果たした投手を輩出した最後の世代
またKDに目を向けると、ホールドが無かった時代の中継ぎ登板が特に多かった岩瀬もリリーフ投手にとって鬼門の8000KDを達成している
とはいえ2004年以前のリリーフ投手の評価が低くなってしまうところはKDの難点で、今後の課題である

 

1973年世代(46歳) 49192KD(697勝207H322S・12311.0回) 防御率 3.79 381.3KD/年

☆石井一久 10022KD(182勝**4H**1S・2717.1回)3.80 (1992-2013) 2008年達成
☆薮田安彦 *5483KD(*51勝112H*67S・1061.0回)3.97 (1996-2013)

1三浦大輔 11548KD(172勝**0H**0S・3276.0回)3.60 (1992-2016) 2008年達成
2石井一久 *7940KD(143勝**4H**1S・2153.1回)3.63 (1992-2001,2006-2013)
3薮田安彦 *5298KD(*48勝112H*67S・1009.1回)3.81 (1996-2007,2010-2013)
4門倉 健 *4708KD(*76勝**2H*10S・1276.0回)4.36 (1996-2008)
5黒木知宏 *4396KD(*76勝**0H**1S・1208.2回)3.43 (1995-2007)
6川越英隆 *4346KD(*54勝*16H**0S・1215.1回)4.10 (1999-2011)
7クルーン *3016KD(*14勝*19H177S・*305.1回)2.68 (2005-2010)
8岡本 晃 *2764KD(*39勝**0H*28S・*698.0回)3.73 (1996-2005)
9三井浩二 *2614KD(*36勝*54H**1S・*568.0回)4.45 (2001-2009)
10ミラバル *2562KD(*39勝**0H*37S・*600.2回)4.32 (2000-2005)

ハマの番長・三浦大輔が長い間牽引してきた1973年世代
日本人選手の層は薄いが上位陣が健闘しており、集計期間中3位の合計KDを記録
三浦、石井ともに2500投球回、2000奪三振、10000KDを達成しているが名球会入りは叶わなかった

 

4. グラフで見る世代の特色

前回と同様、今回のランキングを日米通算KDの多いNPBドラフト指名選手で選び直したとき*の世代ごとの各指標のグラフを載せます。

*1975年世代なら、上原浩治、川上憲伸、髙橋尚成、清水直行、岡島秀樹、小野晋吾、大家友和、平井正史、建山義紀、吉武真太郎というようなメンバーになる。

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 最後に参考データですが、前回の安打数と今回のKDのランキングを合わせたグラフです。

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これは1項の最後の下線部にあるように、8000KDと2000本安打が釣り合うことから、KDの1/4が安打数と同価値になると仮定し、今回、前回の各ランキングについて一人あたりKD、安打数を求めたものです(それぞれ合計KD/40、合計安打数/9となります)。1980年世代の投手偏重ぶり、1981年世代の野手偏重ぶりが見て取れると思います。

 

5. 終わりに

以上、二回に渡ってプロ野球選手の世代別ランキングを見てきました。若い世代のメンバーはどんどん入れ替わっていくし役に立たないかもしれませんが、世代別にチームを組んだりするときの参考になれば嬉しいです。もっと古い世代については時間が空いたときに調べたいと思いますが、まとめるかどうかは分かりません。あとは、8000KDを達成しているが名球会入りしていない(あるいは今の所厳しい)投手(1973年世代以降では三浦、石井一、上原、松坂、石川、岩隈ら)が今後どう評価されていくかについても注目です。次回は、沢村賞について書こうと思います。それではまた。

 

6. 参考サイト

NPB.jp 日本野球機構

FanGraphs Baseball | Baseball Statistics and Analysis